2022年9月29日、大韓民国の最高裁判所は歴史的な判決を下した。2014年6月25日に始まった「国家損害賠償請求訴訟」で最終的に原告に軍配の手を挙げたのだ。米軍基地村で、政府により組織的かつ体系的に運営・管理された性搾取制度であり、深刻なまでに人権を蹂躙された被害者たちの切迫した訴えに真摯に耳を傾け、女性たちを「外貨稼ぎの手段として利用し徹底的に管理」した韓国政府の責任を問い、歴史的事実および被害を明確に明らかにし、法的賠償を求めるために始まった訴訟期間8年2か月、<基地村女性人権連帯」を結成してから10年のちの快挙である。
まず、苦痛と恐怖を乗り越え、勇気をふりしぼり先に進んだ被害者たちに心から感謝したい。誰も想像しえなかった未来を切り開き、最後まで共に闘った訴訟代理人弁護団と、1986年から現場で女性たちとともに至難の年月を耐えてきた活動家たち、訴訟前から最後まで一緒に闘ってくれた研究者たちにも感謝の意を伝えたい。女性・人権・平和の道を絶え間なく開拓してきた市民団体、日本軍性奴隷制問題を根気強く提起してきた団体の苦労もこの判決を導き出した。関連するすべての市民団体の活動家たちにも感謝したい。
2018年2月8日、ソウル高等裁判所民事22部は、「国家の基地村運営・管理プロセスにおいて、基地村慰安婦だった原告を相手に性買売の正当化・助長行為、違法な強制隔離収容行為があったことを認め」て、原告ら全員に対する慰謝料の支払いを命じた。この判決は大韓民国自ら行っていた人権蹂躙行為に対する自省であり、残酷で非人道的な戦争犯罪と軍隊性奴隷制度をいまだに否定し続ける日本国にも警鐘を鳴らす歴史的なものだったのである。最高裁判所は第二審判決を確定させたことで、大韓民国司法府の地位を確立し、現在も生じている組織的性搾取の違法性を世間に知らせた。
私たちは、この判決が被害の苦痛とトラウマ、社会的スティグマと排除の中で人格権を侵害された数多くの米軍基地村「慰安婦」被害者たちの名誉と人権が真に回復されるきっかけとなることを願う。
最終判決が遅れる間、残念ながら原告のうち20人余りが亡くなった。我々は天に召されたこの女性たちと共に今日の成就を喜ぶが、これに満足せずより良い未来に向かって勇気を持ち進み続けようと思う。
これは大韓民国の近現代史に絡んだ結び目を一つ解いただけである。私たちは国家の法的責任の認定を受け、歴史的真実が究明され、再発防止策が法的・制度的に確立するその日まで、またこの世から国家暴力、性暴力、性搾取が根絶されるその日まで、世界の市民と固く連帯するのもである。
2022年9月29日 正義記憶連帯
2022年9月29日、大韓民国の最高裁判所は歴史的な判決を下した。2014年6月25日に始まった「国家損害賠償請求訴訟」で最終的に原告に軍配の手を挙げたのだ。米軍基地村で、政府により組織的かつ体系的に運営・管理された性搾取制度であり、深刻なまでに人権を蹂躙された被害者たちの切迫した訴えに真摯に耳を傾け、女性たちを「外貨稼ぎの手段として利用し徹底的に管理」した韓国政府の責任を問い、歴史的事実および被害を明確に明らかにし、法的賠償を求めるために始まった訴訟期間8年2か月、<基地村女性人権連帯」を結成してから10年のちの快挙である。
まず、苦痛と恐怖を乗り越え、勇気をふりしぼり先に進んだ被害者たちに心から感謝したい。誰も想像しえなかった未来を切り開き、最後まで共に闘った訴訟代理人弁護団と、1986年から現場で女性たちとともに至難の年月を耐えてきた活動家たち、訴訟前から最後まで一緒に闘ってくれた研究者たちにも感謝の意を伝えたい。女性・人権・平和の道を絶え間なく開拓してきた市民団体、日本軍性奴隷制問題を根気強く提起してきた団体の苦労もこの判決を導き出した。関連するすべての市民団体の活動家たちにも感謝したい。
2018年2月8日、ソウル高等裁判所民事22部は、「国家の基地村運営・管理プロセスにおいて、基地村慰安婦だった原告を相手に性買売の正当化・助長行為、違法な強制隔離収容行為があったことを認め」て、原告ら全員に対する慰謝料の支払いを命じた。この判決は大韓民国自ら行っていた人権蹂躙行為に対する自省であり、残酷で非人道的な戦争犯罪と軍隊性奴隷制度をいまだに否定し続ける日本国にも警鐘を鳴らす歴史的なものだったのである。最高裁判所は第二審判決を確定させたことで、大韓民国司法府の地位を確立し、現在も生じている組織的性搾取の違法性を世間に知らせた。
私たちは、この判決が被害の苦痛とトラウマ、社会的スティグマと排除の中で人格権を侵害された数多くの米軍基地村「慰安婦」被害者たちの名誉と人権が真に回復されるきっかけとなることを願う。
最終判決が遅れる間、残念ながら原告のうち20人余りが亡くなった。我々は天に召されたこの女性たちと共に今日の成就を喜ぶが、これに満足せずより良い未来に向かって勇気を持ち進み続けようと思う。
これは大韓民国の近現代史に絡んだ結び目を一つ解いただけである。私たちは国家の法的責任の認定を受け、歴史的真実が究明され、再発防止策が法的・制度的に確立するその日まで、またこの世から国家暴力、性暴力、性搾取が根絶されるその日まで、世界の市民と固く連帯するのもである。
2022年9月29日 正義記憶連帯