活動報告・お知らせ

第1559回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 週間報告&声明書

第1559回 日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 週間報告

明日9月1日はわが国最初の女性人権宣言文である女権通文*が発表された日だ。国権が風前の灯のように揺れ動いた1898年、平等な人間としての権利を叫んで憤然と立ちあがった朝鮮の女性たちは、性平等が国家発展の根幹であり、自主独立の出発点であることを満天下に伝えた。不幸にも、辛うじて蒔かれた種が芽を吹く前に、日帝植民地、戦争、軍事独裁を経ることになったが、枯れも死ぬこともなく根を張ってしっかりと育ち、時には心強い拠り所、時には涼しい木陰になって、その場にいま私たちがいる。

 依然として性差別、性搾取、性暴力が蔓延し、日常の安全と平和には程遠い社会だが、しっかりと生き残った先祖たちの精神のように、大韓民国の女性たちは力強く堂々と今日を生き、社会を変えている。このすべてに感謝と決意を表す。

 今日私たちは、植民地朝鮮人であり貧しい家の娘であり、単に女性であるため、人間としての最小限の権利も保障されないまま反人倫的暴力に苦しみ、遂に消え去る他なかった数多くの女性たちを再度想起する。戦争が終わるや捨てられ虐殺され、生き残っても死んだも同然の女性たちを想起する。酷い偏見を突いて社会に向かって犯罪事実を告発し、加害者に責任を糺したその勇気を記憶する。

 反省して謝罪しないままに被害者を脅しつけて責任を転嫁し、口を封じようとした加害者の歴史を想起する。戦時性暴力、強姦キャンプ、性奴隷という世界が認定した「事実」すら消して歪曲し、否定しようとする者たちを想起する。そんな者たちに付和雷同して被害者を誹謗し、あらゆる悪口で侮辱し、「優雅」な言葉使いで名誉を毀損する人たちを記憶する。植民地・不法強占と戦争犯罪の責任を負わないで、再び戦争国家へ再生しようとする厚かましさ、自国の被害者を保護しないで加害国に頭を下げて関係改善を物乞いする卑屈さ、言葉だけ人権と平和を謳いながら葛藤と反目、差別と嫌悪を放置・利用し、増長する欺瞞と偽善をハッキリと記憶する。

 私たちは確認する。

 裂かれ、消され、妨害されても、直接見て感じて記録されて継承する記憶のリレーを困難であっても引き継いで行く。攻撃を受けて傷つき、挫け、ケガをしても動揺しないで手を繋いで行く記憶の連帯をもっと大きく、もっと広く築いて行く。たとえ現在この瞬間に、私たちが待見えない正義だが、誰かは必ず待見えるという信頼で、女性人権と平和の場である水曜デモを強固に守り抜く。これこそ女権通文の精神を受け継ぐ道であり、解放と平等の価値を共に培った先輩たちを記憶することであり、戦争のない世界を切実に願った日本軍性奴隷制被害者たちを歴史に正しく刻むことだ。

 2022年8月31日

 正義記憶連帯 理事長 李娜榮(イ・ナヨン)

(*)女権通文;1898年9月1日、ソウル北村の両班(ヤンバン)階級の女性が中心になって300名余りの賛同で実現した韓国最初の女性人権宣言。(ko wikipediaより、訳者注)


第1559回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜集会 声明書(主管 進歩大学生ネット)

日本軍性奴隷制問題の被害生存者だった故金学順ハルモニが沈黙を破って日本軍の蛮行を告発し、自らの被害事実を証言した日から31年が過ぎた。今日もここ平和路で日本軍性奴隷制問題解決のための1559回水曜デモが開かれる。

水曜デモとはどんな空間なのか。

1992年から今日まで日本軍性奴隷制問題解決のために日本軍「慰安婦」被害者であるハルモニたちとともに声をあげ、全世界の市民が連帯する平和と連帯と和合、そして闘争の場だ。

30年、私たちはその歴史の中でどれだけの弾圧と抑圧があったのかを記憶している。

私たちは2015年12月28日を忘れない。

朴槿恵政府当時、韓日両国首脳は日本軍「慰安婦」問題で拙速に合意した。その過程に被害当事者の意見はなかった。むしろ賠償ではなく補償という言葉を使って謝罪すらせず、少女像の撤去、性奴隷の言葉の使用禁止などの内容を核とした、極めて日本中心的な合意だった。過去の植民地支配の蛮行への反省がない日本の側に立って、むしろ被害当事者と連帯する市民を抑圧するあり様だった。そして、韓米日軍事同盟を推進しようとする米国の意志が韓日合意に影響を与えたことを私たちは知っている。

尹錫悦政府も同じだ。

尹錫悦政府は去る2015韓日合意を正常化しなければならないと語り、強制徴用労働者賠償問題に対しても屈辱的な態度で一貫している。 韓米日軍事同盟のために尹錫悦政府は歴史問題を後回しにしている。むしろ平和憲法を改正して戦争のできる国家としての復活を夢見る日本に力を貸している。

例をあげれば尹錫悦政府は日本の海上自衛隊創設70周年関連国際観艦式に韓国海軍の招待を受け、参加するかどうかを考慮している。海上自衛隊の象徴である旭日旗を掲げる行事への参加を悩むということ自体がとんでもないことだ。どんな合意と同盟も過去史問題の解決より先行させることはできない。

あらためて問う。

水曜デモとはどんな空間なのか。

水曜デモは戦争に反対し、平和をうたう連帯の空間であり、必ず日本軍性奴隷制問題の正しい解決を勝ち取らなければならないという抵抗の空間だ。幸いなのはいつも日本軍性奴隷制問題の正義の解決のために連帯と抵抗の声をあきらめない人々が「ここに」いるということだ。だから私たちは2015日韓合意を阻止し、平和の碑を守ることができた。だからこそ執拗なヘイト勢力と売国言論から水曜デモを守ることができた。また、朝鮮半島を戦争の脅威から守ることができた。そしてその声は今ここでも響き渡っている。

私たち大学生もさらに連帯して闘う心で水曜デモと平和の碑を守り、必ず日本軍性奴隷制問題を正しく解決するその日までともにすることを誓う。その決意を込めて私たちは次のように要求する。

一、日本政府は日本軍性奴隷制被害者に公式謝罪し、法的賠償せよ!

一、韓国政府は被害者の名誉と人権を回復し、歴史正義を実現するため、日本軍性奴隷制問題解決に積極的に取り組め!

一、青年学生が先頭に立って、日本軍性奴隷制問題を解決しよう!

2022年8月31日

第1559回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ参加者および進歩大学生ネット一同