活動報告・お知らせ

第1558回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 週間報告&声明書

第1558回 日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 週間報告

今日この場で私たちは、既成世代が次世代に負債を残すことを申し訳なく感じる大人たちの責任感を目にしています。不幸な近代史から苦痛を受けた沢山の被害者たちの、息を押し殺した泣声に耳を傾け、共感し、為政者がいまだに解決できない過誤を自ら背負おうとする大人たちをこの場に迎えています。

 今日私たちは、この人たちが準備した美しい交流の場で互いに学び、分かち合い、新しい絆を結ぶ韓日の若者たちを迎えています。過去の暗い影を教訓にしてより明るい未来を築こうと、肩を並べて手を握り、約束する若者たちを迎えています。敵対感と葛藤、憎悪と嫌悪、差別と誹謗で染まった現実を、理解と包容、平等と平和の言葉で再創造しようとする若者たちと会います。責任を果たさない国家が積み残した問題を胸深く刻み、個人の道徳心にだけ頼らず、根本的に克服・解決しようとする若者の覇気を目にしています。痛みと絶望に挫折せず、思いのまま笑い語り合い、互いの傷をいたわり、慰労する空間と愛の連帯にいま出会っているのです。

 金学順(キム・ハクスン)の願い、金福童(キム・ボットン)の願い、李容洙(イ・ヨンス)の願い、そして故人となった被害者たちの念願が今日のこの場を築いたのです。

 韓日和解と平和プラットホームは、韓半島の平和が即ち東北アジアの平和であり、全世界の安定を支える要であることを認識した良心的な韓日の市民社会が、より良い未来を想像しながら実践しようとして造った連帯組織です。韓日和解と平和プラットホームが準備した韓日青年の交流の場、韓国と日本、国境と世代、ジェンダーと民族、加害と被害、記憶と経験の境界を超えようと努力するこの場が、まさに私たちの未来です。

 私たちは、光復と敗戦の意味さえも消し去ろうとする韓日両政府の権力者たちに対し、大きな声で叫びます。

 歴史とはそうです。凄惨で残酷な先祖たちの経験を土台にして、再び創造する時間です。

どんなに否定し、歪曲し、貶め、攻撃し、踏みにじろうとも、再度立ち上がる精神です。

差別と蔑視、搾取と虐殺が続く漆黒の洞窟の中でも、遂に明ける黎明の光です。

過去百年が今日を規定し、今現在がなければ次の百年もないという自覚です。

隠蔽し、口を封じて消そうとしても、身中の深い所から沸き立つ言葉であり、朗々とした声であり、広く響き渡る木霊です。

 この場に結集した私たちは確認します。

 歴史を直視して反省し、謝罪しなければその過誤は、もっと大きな問題になって私たちの前進を阻みます。しかし私たちは、最後まで努力を尽くして正義を具現するでしょう。自分が半歩進めば、別の自分がその後を引き継ぐと信じて、限りない韓日民衆のリレーを引き継ぎます。以前にもそうだったように、今後も沢山の世界市民がこの道を共にすると信じます。

 2022年8月24日

 正義記憶連帯 理事長 李娜榮(イ・ナヨン)


第1558回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 声明書(主管 韓日和解と平和プラットフォーム)

日本軍性奴隷制をはじめとする日帝植民地統治と戦争犯罪に対する日本政府の責任を問い、歴史正義を糾すための努力が続く中、今日1558回定期水曜デモが開催されます。日本軍「慰安婦」被害者たちが世の中に向けて日本政府の責任を直接告発して立ち上がって以後に始まった水曜デモは、歴史正義の回復に向けた連帯と抵抗の象徴となりました。しかし、今日本の植民地統治と戦争犯罪を美化し、これらの条件なしの協力を叫ぶ歴史否定勢力の挑戦が至る所で行われています。

被害当事国政府として、被害者の権利回復と歴史正義の実現のために最善を尽くすべき韓国政府は今、加害国である日本の立場を基準にするという立場を明らかにしています。すでに無効化された2015韓日合意を蘇らせて日本軍性奴隷制問題を処理すると明らかにしたかと思えば、強制動員問題に関して朴振(パク・チン)外交部長官が「現金化が行われる前に望ましい解決策が出るように努力する」と発言したのに続き、外交部が大法院に日本企業の財産強制売却処分関連判決を延期してほしいと要請しました。ここでさらに尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は就任100日の記者会見を通じて「日本が憂慮する主権問題の衝突なしに補償を受けとる方案を講じている」としながら、日本の責任を免除して収めようと先頭に立っています。

日本帝国主義から解放された光復記念節においてさえ大統領が出てきて日本の植民地犯罪清算に言及することなく、日本との迅速な関係改善を主張している間、日本の岸田首相と政府の主要官僚たちは軍国主義と侵略の象徴である靖国神社に真榊を奉納したり参拝したり、被害者および被害当事国を愚弄しています。

現存する日帝植民地支配と侵略の被害を隠蔽し歪曲する限り、そして植民地支配を生みだした覇権政策、冷戦対決政策をそのまま継続していく限り、隣国である韓国と日本の間の未来志向的な関係の発展は実現できません。韓国政府がしなければならないことは、真実を歪曲しようとする加害者を代弁するのではなく、被害者の正当な権利である公式謝罪、法的賠償を受けとれるよう助力することです。政府が被害者の意志と国民の要求、司法部の判決を無視したまま、日本政府の意志を代弁しようとすれば、強力な抵抗と反対にぶつからざるを得ないことを厳重に警告します。

歴史は行動する人々の力で前進してきたことを私たちはよく知っています。日本軍性奴隷制問題が被害者の宣言として全世界で公論化されてきたように、行動する市民の力で歴史正義を回復し、被害者の尊厳と人権が実現できるよう共に努力しましょう。

私たち 「韓日和解と平和プラットフォーム」は、韓国と日本の宗教、市民社会が共にする連帯機構として、今後も歴史否定勢力と冷戦対決勢力の挑戦に立ち向かい、韓日両国の共同対応と連帯を一層深く拡げ、韓日過去史の問題を解決し、朝鮮半島と東アジアの平和を実現していくことを約束し、以下のように求めます。

一、日本政府は一日も早く被害者に公式謝罪し、法的賠償せよ!

一、歴史否定勢力は日本の植民地統治と犯罪に対する歪曲、水曜デモの妨害と平和の碑の毀損および撤去の試みなど、すべての歴史否定行為を直ちに中断せよ!

一、韓国政府は被害者の意志を受けいれ、歴史正義を回復する方向で日本軍性奴隷制問題と強制動員問題を解決せよ!

2022年8月24日

第1558回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ参加者および韓日和解と平和プラットフォーム 一同

【主幹団体紹介】

 「韓日和解と平和プラットホーム」は、2020年7月に発足してから韓日の歴史問題、韓半島の平和プロセス推進、日本の平和憲法維持、東アジア非核化地帯化と軍縮などの連帯活動を展開しています。

 韓国側では韓国キリスト教協議会(NCCK)、カトリック主教会議民族和解委員会、元仏教、韓国YMCA全国連盟、市民社会団体連帯会議、韓国進歩連帯、全国民主労働組合総連盟、ウリ学校と児童たちを守る市民の会などの市民団体が参与しています。日本側では日本キリスト教協議会(NCCJ)、カトリック正義と平和協議会、仏教、ピ-スボート、戦争反対平和憲法9条守護総動員行動、日韓民衆連帯全国ネットワーク、平和を創り出す宗教者ネットワークなどが参加しています。