活動報告・お知らせ

第1557回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 週間報告&声明書

第1557回 日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 週間報告

さる8月14日は日本軍「慰安婦」被害生存者の金学順ハルモニの初めて公開証言をした日でした。

正義記憶連帯は、日本軍「慰安婦」を称える週間を定め、多様な記憶記念行事を開催しました。8か国87団体とともに世界連帯集会で水曜デモを行い、8月11日木曜日には金順岳(キム・スナク)ハルモニの生涯を描いた映画「ポドゥラップケ(優しく)」の無料上映会を催しました。8月14日には第10回世界日本軍「慰安婦」記念日を迎えてナビ文化祭を開催しました。権孝海(クォン・ヒョヘ)正義記憶連帯広報大使の司会で多様な文化公演を行い、朴泌根(パク・ピルグン)、李玉仙(イ・オクソン)・李容洙(イ・ヨンス)被害生存者のあいさつと未来世代に望む言葉をオンラインで共有しました。このほか、平和ナビネットワーク、歴史同好会連合とともに、20カ所の市民参加ブースを運営しました。絶え間ない豪雨にも拘らず、沢山の青年学生と市民が参加してくれました。この悪天候のように困難な状況を突き破り、空へ広がる力強い歓声が感動的でした。

 今回の記念週間のテーマは、「私たちは、いまよりもっと強く歴史の真実と向かい合おう!被害者の勇気を記憶しよう!」でした。

私たちの力は、被害生存者の勇気と歴史の真実に向かい合ってきた全世界市民連帯から湧いています。あらゆる弾圧と陰謀、無視と背反、歪曲と否定にも屈しないで30年以上この場を固守できたのは、限りなく湧き上がる支持と力が源泉でした。正義記憶連帯は、より大きな連帯、より強固な連帯のため、諸市民団体と「歴史正義と平和な韓日関係のための共同行動(仮称;韓日歴史正義平和行動)」を立ち上げました。平和、正義、人権、声明安全というテーマを焦点にした616団体と発足式を行い、共同行動を模索していく決意です。8・15自主平和統一大会に主体的に参加し、8月16日には日本軍「慰安婦」、強制動員、軍事協力と韓半島平和をメインテーマにして韓日間の懸案事項を探り、解決策を模索する国会討論会も開催しました。

 77年前、私たちは奪われた国を取り戻しました。しかし完全解放は未完の課題として残っています。冷戦体制の緊張の中で韓半島は真二つに分かれ、民族は裂かれ、日帝強占36年という植民地の根を断ち切ることができませんでした。帝国主義的拡張と戦争の歴史の中で、抑圧と搾取、人間の尊厳性の抹殺と生命の絶滅を経験して民族自主の重要性を切実に悟ったのに、人権と平和の重要性を普遍的価値として確立できませんでした。新冷戦体制を彷彿とさせる軍事的緊張と不安定な国際情勢の中で、内的分裂と葛藤も続いており、歴史的正義は押し込められています。

 植民地不法強占と戦争犯罪の加害者は、歴史を直視しないままに歪曲と否定で一貫し、自らの過ちを隠蔽し正当化しています。「1965韓日請求権協定」と「2015韓日合意」で強制動員と日本軍「慰安婦」問題がすべて解決されたといって嘲り、被害者と支援団体を「韓日関係破綻の主犯」、「関係改善の障害」扱いしています。A級戦犯たちが合祀された靖国神社を参拝し、平和憲法の改定を進めています。私利私欲と付和雷同で固まった行動隊長たちは、水曜デモ周辺はもちろん、国内外の各所に布陣しています。

 韓国政府はこれに対し、堂々と対応するどころか屈辱外交で一貫し、光復節には「両国が未来を目指していく時、過去の問題も解決される」と反省しない者たちに自ら進んで首を垂れています。民族解放と自主独立のために献身した大韓民国の先祖たちの精神を口先に飾り、自由という単語で希釈し、日本政府の耳に心地良い言葉を並べています。

 戦争犯罪を完全に反省する時、平和な未来が可能です。侵略と支配の歴史を認定する時だけ対等な韓日関係が可能です。単なる言葉や上辺だけの行事ではなく、反復に反復を重ねた実践でもって真意を見せる時、民主主義と人権という普遍的価値を共にすることができます。

 私たちは心から望みます。東アジアの平和と市民の安全のため、韓日両国が手を取って共に努力する日を。過去を教訓として未来の門を完全に開くその日を。その時こそ初めて生存者はもちろん、天に召された被害者たちもニッコリ笑うことができます。この場に集まった私たちは、依然として暗く困難で厳しい歴史正義の道で、平和の松明を点して先頭に立つことを再度確認します。

2022年8月17日

正義記憶連帯 理事長 李娜榮(イ・ナヨン)


第1557回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 声明書(主管 平和ナビネットワーク)

8月14日は第10回世界日本軍「慰安婦」メモリアル・デーだった。平和ナビネットワークは日本軍「慰安婦」問題の正しい解決と反戦・平和を叫ぶために<NOW PEACE FESTA>の祝祭を進行した。1991年8月14日金学順(キム・ハクスン)人権運動家から勇気を学んだ青年たちが日本軍性奴隷制問題解決運動の主体になることを宣言する場だった。

被害生存者が人権運動家として全世界に反戦と平和のメッセージを伝え、韓国の青年、市民が歴史の真実を学び行動して再びこのようなことが繰り返されてはならないと叫んだ。

その叫びに韓国政府はどのように応答したのか。

8月15日、77周年となる光復節の祝辞で尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は日本を「世界市民の自由を脅かす挑戦に対抗して共に力を合わせて進むべき隣人」と紹介した。また「韓日関係が普遍的価値を土台に両国の未来と時代の使命に向かって進む時、過去史の問題も解決される」のであり、「両国政府と国民が互いに尊重し、経済、安保、社会、文化に関わる幅広い協力を通じて国際社会の平和と繁栄に共に寄与してこそ」できると語った。

日本と韓国が共に進むために前提とならなければならないことがある。まさに加害国の心のこもった謝罪と過去の歴史に対する反省だ。 そうしたこともなく「前に進まなければならない」と主張するのは被害者を冷遇して正義と人権を忘却した発言だ。過去の問題が正しく解決されてこそ未来に向かって進むことができる。過去を忘れたまま「幅広い協力」を進める時「平和」を得ることができると主張する彼らの「平和」とは社会的マイノリティと被害者たちではなく、強者の利益のみを守ることを意味するものだ。

大統領が共に力を合わせていかなければならないという日本政府は8月15日、第二次世界大戦の「A級戦犯」の霊が合祀されている東京靖国神社参拝を強行した。岸田総理は私費で代理人を通じて玉串料を奉納した。

2022年、世界のあちらこちらで戦争と戦時性暴力が起きているなかで、日本は戦犯国としての責任を全く負わないまま平和憲法改正を通じて戦争可能な国家になろうとしている。

アメリカは新冷戦体制のもとで自身の覇権を維持するために韓米日三角同盟を強化し、韓日軍事情報保護協定を復元させようと試みている。太平洋地域の戦争の危機が継続して高まっている。こうした中で大統領が語る「世界市民の自由を脅かす挑戦」とは何なのか聞いてみたい。

日本軍性奴隷制問題の解決は単に歴史を正そうという限定的運動それ以上のものだ。女性の人権を軽視する社会と、帝国主義と国家暴力が犯してきた蛮行に対する告発だ。この地で幅をきかすすべての暴力と差別に対する抵抗だ。真に「国際社会の平和と繁栄」のためだというならば加害国の公式謝罪と法的賠償が先行されるべきだ。帝国主義の横暴のもとで容認された暴力と、それを正当化する行為を許すことはできない。

大韓民国の歴史で青年学生たちは正しい歴史を築いていく主体であった。平和ナビはその精神を継承し、日本軍性奴隷制問題解決のためにたゆまなく先頭に立って連帯するだろう。そして最終的に平和な世の中を成し遂げる時まで、すべての人間の尊厳が保障される社会を成し遂げる時まで、韓日両政府を圧迫し、たゆみなく闘争するだろう。

一、日本政府は日本軍性奴隷制被害者に公式謝罪し、法的賠償を行え!

一、韓国政府はハルモニたちの名誉と人権を取り戻すために積極的に行動せよ!

一、私たちは全世界の平和を脅かす戦争の脅威に反対する!

一、青年学生が先頭に立って日本軍性奴隷制問題を解決しよう!

2022年8月17日

第1557回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ参加者および平和ナビネットワーク一同